日本第2位の鉄鋼メーカーJFEスチール[5411:JP]が、2028年までに高炉の1基を電気炉(EAF)に転換する計画であると、8月26日付の日経アジアが報じた。日本の三大鉄鋼企業が高炉の電炉化を計画するのはこれが初めてとなる。関係者によると、JFEスチールは西日本の倉敷工場の2号高炉を高炉に置き換える予定で、高炉に比べて75%の二酸化炭素排出削減が見込まれる。高炉は20~25年ごとに改修が必要なため、EAFに置き換えない場合、2号高炉は今後5~6年で改修することになる。
世界の鉄鋼メーカーは、二酸化炭素排出量と汚染物質の削減を求めるプレッシャーに直面している。日本では、製鉄業が国内産業炭素排出量のほぼ40%を占めている。鉄鉱石とコークスを使用して鉄鋼を製造する高炉とは異なり、EAFは電力を使用してスクラップ鉄を溶解するため、公害の発生が少ない。2021年には、世界の粗鋼の約30%がEAFで生産され、残りは高炉で生産された。コンサルタント会社ウッド・マッケンジーによると、EAFのシェアは2050年までに48%まで拡大すると予想され、その場合、世界の製鉄産業の炭素排出量は2021年比で30%減少する。
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